小学生の「お金の講座」でリアルにお買い物をしてもらったら、皆テンションが上がった話
先日、ちょっとした調べものがあり、ホームページを
遡ってチェックしていました。
あぁ、そういえばこんなこともあったなぁと眺めながら
ページをスクロールしていると
小学生対象の「お金の講座」を行っている写真が出てきました。
知り合いの方に頼まれて、2019年1月に行ったものでした。
参加者は学校がお休みの日に親に連れてこられた小学生4人。
みんな男の子。
今でこそ、高校生にお金の授業を必須科目で行うように
なりましたが、当時はまだ子ども向けのマネー講座は
少なかったのではと記憶しています。
時間は休憩時間を入れて60分。
初めて学ぶことは、一番初めの印象が大切なので
とにかく楽しく感じてもらおうと思いました。
そして、楽しいだけでは頭にも心にも残らないので何か工夫を・・
と考え、ひねり出したのは「実際に買い物をしてもらう」。
お買い物ごっこをする子ども向け講座は存在するのですが、
どうせなら、生々しくお金を感じてもらいたい。
学校の授業ではないので、自由な視点でできることをやろう。
そして、お子さま1人あたり1,000円の講座料を頂いていたのですが
この1,000円を未来の大人へ投資したいな、とも思いました。
講座当日。
丁度お年玉の時期というのもあり、
「お年玉はどんな風に使った?」を前振りに、
「お年玉はみんなの手元にやって来るまで、
いろんな所を巡って来てるんだよ」
「お金の使い方には浪費と消費と投資っていうのがあるんだよ」
と、ちょっと大人びた話をすると、
小学生は思ったより真剣に話を聞いてくれていました。
真面目な反応に安心しつつ、
さぁ、ここから、いよいよ実際にお金を使うシーンです。
「お休みの日なのに、よく頑張ってお話聞いてくれてるね。」
と言いつつ、
講座料1,000円のうちの500円を子ども達一人ひとりに渡しました。
「今から20分程時間を取りますので、この近くでどこでもいいので、
お買い物をしてみてください。先ほどのお話をよく思い出してね。
そして、レシートもらってきてね。」
いきなりのお小遣いに子どもたちのテンションは上がり
いきなりの話に親はおやっ?という表情。
親御さんも一緒に講座を聞いていたので
浪費と消費と投資という視点で、子どもの買い物姿を見れるはずです。
そして、一度一緒にお買い物をしておけば、
講座後も子どもと一緒に「浪費・消費・投資」を
共通語として話ができます。
講座をしていた場所は駅前で、買いものをするところが沢山あり、
20分あれば色々と見ることができます。
親御さんには「休憩もかねて、一緒に行ってあげてください」
とお願いをし、
子どもたちは500円を手に、足早に外へ出ていきました。
20分後、小さな紙袋やビニール袋とレシートを手に、
大きな声で話をしながら子ども達が戻ってきました。
袋の中はジュースだったり、ノートだったり様々でしたが、
授業を受けに来たのに、途中で買い物があったのが
予定外で嬉しかった様でした。
大人でも臨時収入があったら、どうでもいいものを
衝動的に買ってしまうことってあると思います。
子ども達にはレシートを見てもらいながら、浪費だったかな、
消費だったかな、それとも投資・・?と聞いてみます。
別に、授業を受けた直後だから、お菓子とか買わないのが正解でした、
という訳ではありません。
どうしてこれを買ったのかな?そこに理由が見えるかどうか、
小学生ならそれを考えるだけでも十分なのです。
そして、最後に「この500円は私から皆さんへの投資だよ、お金の生きた
使い方を身に付けて、将来社会の1人になって、お金を回していくんだよ」
と伝えてちょっとだけカッコをつけさせてもらいました。
でもですね、いつの時代にも、1クラスに1人位はつわものというか、
想定外の事をする子どもというのがいまして、
レシートを持っていなくて手ぶらの子が1人いたのですが、
「何に使った?」と尋ねると、
「500円全額募金してきました」との事。
小学生でその判断はすごい。いえいえ、親からの提案だったか・・?
3年前の話なのでみんなもう、今は小学6年生くらいです。
将来どんな大人になるのか楽しみです。
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